現状のHodoの自動売買系の利益は、ビットコインが約80%を占めている状況です。
今の手法が通用しているうちは良いのですが、通用しなくなるときに備え、次の一手を用意したいと考えています。
現状、その候補にあがってるのがトライオートETFです。
トライオートETFは、まだ雑な運用しかしていないにも関わらず、年利35%あります。また、投資額も一番小さいにも関わらず、自動売買系でビットコインに次ぐ2番手の稼ぎです。
トライオートETFの運用方法をブラッシュアップし、運用利回りを改善しつつ、投資額を増やしていくのが今後の方針です。
積極的に、且つ、安全に投資すべく、手始めとしてトライオートETFで扱えるすべての銘柄を定量的に分析しました。
調査した指標
調査した指標は、リターン、リスク、シャープレシオの3つです。
リターンとは
投資を行うことで得られる収益のことです。
一般的に長期投資をする上では、リターンがプラスであることが重要です。
一方で、トライオートETFの自動売買では、買い(ロング)と売り(ショート)両方の戦略が使えますので、リターンがプラスでもマイナスでもどちらでも稼げます。ただ、リターンの方向にあわせる形で投資した方が、長期的には負けない可能性が高いと考えます。
リターンがプラスなら買いで運用、リターンがマイナスなら売りで運用、リターンが0付近であれば、売り・買い両方での運用が狙えます。
リスクとは
投資におけるリスクというのは、リターンの振れ幅のことです。
一般的な長期投資の場合は、リスクは小さい方が望ましいです。
ただリターンとリスクの関係は表裏一体であり、リターンが大きければリスクも大きく、リターンが小さければリスクは小さくなる傾向にあります。リターンだけ大きくてリスクが小さいというものは基本的には存在しないはずです。
トライオートETFで自動売買する場合は、リスクが大きい方が確定益が出やすいです。株価が動いてくれるからこそ、自動売買で利益を出すことができます。
シャープレシオ
シャープレシオは リターン÷リスク で計算される値です。
リスクに対するリターンの高さを表す指標のため、一般的な長期投資ではこの値が高いほど良いです。1以上あれば優秀です。
トライオートETFにおいては、あまり関係の無い指標です。
調査方法
ヒストリカルデータをPythonスクリプトでダウンロードして、統計値を計算しました。
使用したサイトは、米国ETFに関しては、 alphavantage.co を利用しました。
日本株については、stooq より入手しています。
スクリプトは以前紹介した記事に書いたものをほぼそのまま使っています。
一点変更した箇所があり、outputsize=full の指定を追加することでダウンロード期間を最大にしました。
alphavantage.co のヒストリカルデータは一番長いもので1999年11月から現在まで。
stooq については、2016年11月以降の約5年分のデータが取得できました。
指標計算自体は去年11月~今年の10月末までの1年間としています。
各指標計算結果
銘柄 | コード | リターン(%) | リスク(%) | シャープレシオ |
---|---|---|---|---|
MSCIワールド | ACWI | 35.4 | 12.4 | 2.86 |
金融株トリプル | FAS | 310.8 | 57.9 | 5.37 |
中国代表株50 | FXI | -8.7 | 25.0 | -0.35 |
SPDRゴールド | GLD | -6.4 | 14.8 | -0.43 |
EU大型株ヘッシ | HDLJ | 35.7 | 12.4 | 2.88 |
高利回り社債 | HYG | 7.9 | 4.1 | 1.93 |
大型バリュー株 | IWD | 40.9 | 13.7 | 2.99 |
小型株 | IWM | 47.9 | 21.6 | 2.22 |
投資適格社債 | LQD | 1.8 | 6.2 | 0.28 |
ナスダック100 | QQQ | 44.0 | 17.9 | 2.46 |
S&P500ETF | SPY | 41.2 | 12.6 | 3.27 |
S&P500ダブル | SSO | 93.4 | 25.1 | 3.73 |
ナスダック100トリプル | TQQQ | 164.8 | 53.3 | 3.09 |
原油ETF | USO | 118.1 | 29.6 | 3.99 |
バンガード新興国株 | VWO | 16.8 | 17.4 | 0.96 |
エネルギー株 | XLE | 103.1 | 34.8 | 2.96 |
金融株 | XLF | 68.9 | 20.2 | 3.40 |
資本財株 | XLI | 36.1 | 15.9 | 2.27 |
テクノロジー株 | XLK | 46.7 | 18.5 | 2.53 |
生活必需品株 | XLP | 15.7 | 10.6 | 1.48 |
公共事業株 | XLU | 8.3 | 15.3 | 0.54 |
一般消費財株 | XLY | 40.8 | 16.6 | 2.45 |
TOPIX連動ETF | 1306.JP | 23.8 | 15.8 | 1.50 |
日経225ETF | 1312.JP | 10.9 | 18.0 | 0.60 |
日経Wインバ | 1357.JP | -42.4 | 36.6 | -1.16 |
日経レバ | 1570.JP | 49.7 | 36.4 | 1.37 |
使えそうな銘柄
切り取った昨年11月~今年10末の期間、株が好調だったせいか、各指標でびっくりするくらい良い値が出ています。普通にバイ&ホールドするだけで、40%のリターンが得られていたということになります。異常なほど好調だったことがわかります。シャープレシオの値も見たことのないような値が並んでいます。
トライオートETFで重要となる部分に絞って見ていくと、まずリターンは FXI、GLD、 1357.JP を除くとすべてプラス。買いで入るのが良さそうです。
リスクの大きいのは、 FAS, TQQQ, SSO, 1570.JP のレバレッジ系ETF。
レバレッジ系を除くと、USO, XLE あたりもリスクは高めです。
これらのETFはトライオートETFで利益が出やすい可能性がありそうです。
TQQQはトライオートETFでは主流の銘柄ですね。FASも私は既に運用で使っていますので、まぁ妥当な結果といえます。
意外だったのは、TQQQよりFASの方が好調だったことです。コロナ後の戻りがFASがかなり遅れているのと、金利上昇・インフレ懸念でハイテクより金融株が買われたということなのでしょう。
ただ、リスク=ボラティリティが高いからといって、かならずしもトライオートETFで稼げるとは限りません。
次のステップとしては、バックテスト(過去の値動きで仮想的に取引)して、利益が出せるかどうか検証していく予定です。
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