最近読んだ本:幸福の国際比較、繊細さん、禅、FIREの原著

FIRE準備

最近読んだ本のメモです。 今回の読書は、新規性というより既存の考え方の確認が中心でした。今後も同じように、暇つぶしの読書は続けていこうと思います。

内田由紀子『日本人の幸せ―ウェルビーイングの国際比較』

これは幸福について調べてみようと、以前予約していたものが、忘れた頃に借りれたというものです。

幸福の基準は文化によって異なり、単一の尺度で測ることは適切ではないというテーマで、マクロな視点で日本と欧米の傾向がどう違うのかを解説しています。主に以下のような対比がされています。

  • 幸福の基盤: 欧米型は個人の達成や快楽(ヘドニア)を重視する「獲得的幸福」。日本型は対人関係の調和や生きる意義(ユーダイモニア)を重視する「協調的幸福」。
  • ボラティリティの捉え方: 欧米型は幸福を最大化しようとするのに対し、日本型は「運の総量は一定」と捉え、過度な幸福が続くと反動を恐れて感情の起伏を平準化しようとする。
  • 認知プロセス: 欧米型は対象を切り離して絶対評価する「分析的思考」。日本型は周囲との関係性の中で相対評価する「包括的思考」。

自分は外資系企業での経験が14年あり、英語の個人レッスンを通してアメリカとの文化の違いも学んできたので(英語自体はあまり上達しませんでしたが)、非常に納得感がありました。

思い出したのは、外資での従業員サーベイです。日本支社だけが極端に点数を低くつける傾向があり問題視されたことがありました。「普通だから50点」ではなく「普通なら70〜80点をつけろ」と指示されてからは、面倒なので全部満点をつけるようにしました。ただ、「この会社で働くことに興奮しているか?」といった質問をされたこともあって、さすがに「興奮とかキモい」と思って0点をつけていましたね。

FIREを目指した理由も、FIRE自体が欧米型の独立的・獲得的幸福を強く内包した枠組みであり、米国文化に触れていた自分が共鳴しやすかったのかもしれません。

ただ、ベースの幸福基準は日本で育ったため日本型(ユーダイモニア寄り)にあります。このズレはFIRE後の意思決定に影響する気がします。

武田友紀『「繊細さん」の本 「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる』

これは予約して借りたわけではなく、ふらっと本棚を見て気になり借りました。自分はどちらかと言えば間違いなく繊細な側ですが、今は特に困っていません。繊細の定義などが気になったため読んでみました。

周囲の空気や感情に敏感に気づいてしまい、気疲れしやすい「繊細さん」に向けて、その対処法や考え方を解説した本です。

本の中にある自己テストは、誰でも引っかかる(繊細判定される)ような質問が多い印象でした。

人の機嫌の悪さに気づくかと言われれば、非常によく気づきます。外資系は空気の読めない人が勢ぞろいしている集団なので、自分の空気を読む力や感情を読み取る力は、社内でもかなり高い方です。ただ、他人の機嫌が悪くても、それはそいつ個人の問題なので自分が気にすることではありません。また「他人がなぜ解らないか解らない」という悩みも、人はそれぞれ違うのが当たり前で、他人に期待しすぎているだけだと感じます。

未来を予想して様々なシミュレーションをしすぎて仕事が遅くなるという点も、単に未熟なだけでしょう。自分もおそらく最も先読みをするタイプですが、仕事が遅くなるのは、判断できるだけの情報が不足していることに気づけていなかったり、各ルートの確率やリスク・リターンを考慮した最適解の選択ができていない、といった理由と思われます。結果の予測までできていれば、自分の意見が言えない状況には陥りにくいはずです。

相手の希望が読めていたとしても、仕事においてはゴールや時間軸を明確にするため、あえて希望を発言させてから進めるようにしています。制約条件や前提が間違っていれば、やり方も間違えてしまうからです。ふわっとした状態で進めようとしている同僚には明確に指摘します。

総じて、経験や判断基準がまだ固まっていない段階の人には有効な整理だと思います。一方で、自分のようにある程度判断基準や責任の考え方が固まっている状態では、新たに得るものは少なかったです。うちの子も繊細なタイプなので、この手のことで戸惑ったときはうまくフォローしてやりたいとは改めて思いました。

枡野俊明『心配事の9割は起こらない』

これも、予約した本がなかなか順番が回ってこず、図書館でざっと見てタイトルを見て借りたものです。

禅の教えをベースに、余計な不安や心配を手放し、今を生きるための考え方を説いた本です。

「心配事の9割は起こらない」とはよく聞きますが、投資や人命のように1割の失敗が致命傷になる領域ではそのまま適用できません。一方で、日常の多くの意思決定では有効な考え方だと思います。

「比較しないで絶対の自分を信じる」「いまに集中する」といった考え方は、今の自分にとっては当たり前になっています。昔読めば良い本だったのかもしれません。「持ち物を捨てる」に関しては、捨てられずに溜まっていたプリングルスの空き缶12本を、これを機に頑張って捨てようと思いました。。

いくつか気になった箇所をメモしておきます。

  • 色眼鏡をかけない: 相手がどういうタイプか観察して対応してこそ効率的に仕事が進むと実感してきましたし、FIRE後もそれは変わらない気がします。真の姿を見逃さないようにすれば良いだけの話です。
  • あるがまま、いまここにある幸せに気づく: 自分の思想と一致します。
  • 前向きに受け止める: 過去を良かったことだと思うのは、自然とやっている気がします。
  • 自分のものさしで生きる、他人の価値観に振り回されない: FIREを目指すなら当たり前の感覚ですね。
  • 勝ち負けにこだわらない、納得感を優先する: 今の安全な立場にいるからこそできることです。
  • 自分一人で出来ることなど、たかが知れている: その通りです。だからFIRE後に何か今までできなかった大きなことをやろう、という発想にはなりません。
  • 縁を大切にする: 自分のような社会不適合者に家族がいるなんて奇跡的で非常に恵まれています。本当によかったです。
  • 正論をふりかざさない: 外国人とビジネスをするときはロジックしかないので何度も振りかざしてきましたが、今後は必要なくなります。
  • 毎日10分、自然に触れる: FIRE後の散歩で自動的に満たされるでしょう。
  • 損得で判断しない: これは無理ですね。
  • 人生の最後を迎えるにあたって残す言葉: すでに山ほど言葉を残しているので、もう何もいらないでしょう。

全体を通して、タイトルに対する明確な回収はありませんでした。投資家としては「では残りの1割をどうするのか」という話があると思っていたのですが。その1割をおろそかにしたら、投資家としては終わりですからね。

ヴィッキー・ロビン、ジョー・ドミンゲス『お金か人生か』

あまり覚えてないのだけど、AIに確か薦められたのかな? この本がFIREの原著だったとは知りませんでした。だからAIがすすめたんだと思います。サブタイトルの「給料がなくても豊かになれる9ステップ」を見て、マネー本だと気づくべきでした。1992年に出版されたこの本が、なぜ2010年以降になってからアメリカでムーブメントを起こしたのか、その理由が気になって読み進めました。

お金の管理、節約、仕事、そして投資について順番に語られていく、いわゆる「アメリカのマネー本」です。

エピソードが長々と続く構成で、「もう結論だけ教えてくれ」と感じました。 お金より人生が大切だという精神的な話が出てくるかと思いきや、びっくりするほどお金の管理ができていない初心者に向けた内容でした。終盤までお金の管理と節約、仕事の話が続き、最後に少し投資の話が出て終わります。

現在のFIRE情報と比べると実践レベルの解像度は低いですが、当時の消費文化の中で支出の最適化に注目した点は、その後のFIRE思想の土台になっているとは感じました。

ただ、これが原著だとしたら、これを現代のFIREという形に落とし込んだ後世の人たちの方が圧倒的に革命的だったのでしょう。アメリカのような消費文化の中で「節約する」という発想が出てくること自体が、当時は革命的だったのかもしれません。

個人的には期待外れでした。そもそもFIRE本(この本はFIRE以前のレベルですが)はもう読むつもりがなかったのに、なぜ借りてしまったのか謎です。


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