最近読んだ本のメモです。今回はAIに勧められた本や、図書館でなんとなく手にとった本、以前から予約していた本などを読みました。
やさしくわしくわかるユング心理学 あなたの深層心理を読み解く一歩 山根 はるみ(評価:C)
図書館で目に入ったので、とりあえず借りてみた一冊です。ユング心理学のポイントは「無意識」の捉え方にあります。
- 個人的無意識:忘れた記憶や抑圧した感情など、個人の経験から生まれる層。
- 集合的無意識(ユング最大の独自性):個人を超えた、人類全体に共通する深層の層。文化・時代・人種を問わず存在する。
この集合的無意識の中にある「心の鋳型」を元型(アーキタイプ)と呼び、以下のような分類が紹介されています。
- 影(シャドウ):自分が認めたくない、抑圧した自分の側面。
- アニマ/アニムス:男性の中の女性性、または女性の中の男性性。
- 自己(セルフ):意識と無意識を統合した「全体としての自分」。
- その他、グレートマザーや英雄など、神話や童話に繰り返し登場する普遍的な人物像。
ただ、本としては8章まで進んでも個別の具体例がずっと続くだけで、体系的な説明が物足りない印象でした。具体例を積み重ねるから、法則性は自分で考えろ、ということなのかもしれません。 結局、具体的な使い方はいまひとつ分からず、入門書としてはやや不親切に思いました。
余談ですが、先日倉庫番(xsokoban)でマウス操作ができることに気づいたものの、荷物が引っ張れてしまって全てが嫌になる、という夢を見ました。これは制約の価値や自由の危険性を無意識が示唆していたのでしょうか。ゲーム的にはただの絶許案件ですが。。。
反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方(下) ナシーム・ニコラス・タレブ(評価:B)
合理性だけで物事を判断するのではなく、人間の直感や本能(感覚・感情)とのバランスが重要だという主張には同意できます。ロジックは後付けでどうとでもなるため、本能の方が優れている局面は多いと考えています。
作中にある「グリーン材の誤謬」やソクラテスの話も興味深いです。投資において「商品の本質を理解せよ」とよく言われますが、どれだけの損失リスクがあるか(破滅の確率)さえ押さえておけば、儲かる仕組みが機能していれば中身を完璧に理解していなくても問題ない、というのは一理あります。実際、Hodoもビットコインのすべてを理解しているわけではありません。勉強のための勉強は嫌いなので、どうやって利益を出すかの解析に注力するタイプです。
また、「エクスポージャの非線形性」については色々と考えさせられました。 長期的な成長を前提に資金を拘束し続けることには脆さもあるのかもしれません。一方で、Hodoが計算上かなり有利だと考えている裁定取引は、期待値が安定しており損失リスクが極めて低いです。金額の上限があるため全ツッパはできませんが、生活費くらいは稼げます。このボリュームが倍になれば、非線形的な「反脆弱性」の感覚がもっと得られるのかもしれません。インデックスで増えた分をインデックスに再投資するより、裁定取引の資金に回した方が良いのか、投資の王道とはズレますが検討の余地があります。
我が家にも住宅ローンの金利変更通知(短プラ上昇)が来ました。控除と利ザヤが逆転したものの、まだ借りている方がお得です。「移動できない制約」は増えますが、ほぼノーコストでQoLが爆上がりする持ち家は優秀なシステムです。賃貸はインフレに対して青天井ですが、持ち家は固定されるという「非対称性」があり、いつでも繰り上げ返済できる「オプション性」を持つ意味で、反脆弱的な選択だと言えます。
その他、食事であえてストレスを与える(栄養素を偏らせて本能やオートファジーを刺激する)というアプローチは、引き算の健康法として取り入れやすそうです。 全体として、だんだん「何を読まされているんだ」という感覚にはなりますが、良い材料になりました。ただ上巻ほどではなかったな、という印象です。
FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング(評価:A)
AIからおすすめされた本です。データに基づき、世界を正しく読み解くための技術について書かれています。 多くの人が「世界はどんどん悪くなっている」というバイアスを持っていますが、データに基づけば、世界は完璧ではないものの着実に良くなっていることを提示しています。
冒頭のクイズでは、自分が思っている以上に世界の解像度が低かったことを思い知らされました。 ただ、「だから何だ」という側面もあります。世界や日本全体がどうであれ、自分個人の環境(アニメのストリーミング、PCゲーム、ネットスーパー、AIの進化、FIREという概念の普及)は大幅にプラスです。 本書の価値は、世界を理解すること以上に、自分の見方がどこで歪んでいるかを知ることにあると感じました。人間はネガティブに誤認するようにできており、絶対値ではなく期待値との差で物事を判断する生き物だからです。
マスコミの偏向報道も、意図的というよりは彼ら自身が世界を正しく理解していない結果かもしれません。受け手側がそれを承知の上で、思考停止にならず多角的に判断していく柔軟性が必要だと感じました。
頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる アンディ・プディコム(評価:C)
かなり前に瞑想系でまとめて予約していた残りの1冊の順番がまわってきました。 ただ、結論から言うと、個人的には以前記事にした「ねるヨガ」で十分だと感じています。
とにかく導入や個人的なエピソードの説明が長すぎます。完璧を目指すつもりはないので、マインドフルネスを鍛える簡単なやり方と理論だけを簡潔に書いてほしいと思ってしまいました。
「今の状態をただ観察し、あるがままを受け入れる」という根本的な原理は「ねるヨガ」と同じです。それなら、ストレッチも同時にできて説明が分かりやすい「ねるヨガ」の方が圧倒的に自分には合っていると思います。
そもそも瞑想やマインドフルネスというツールは、高ストレスでリソースが枯渇している現役世代にこそ必要であるはずですが、そうした人たちには刺さりにくい(実践するリソースがない)という矛盾を感じます。資産形成や人生設計が終わり、心底いまの状態に満足できている「暇な人」だからこそ着手できる性質のものです。 HodoのようなFIREする人間にとっては、精神的な不安を抑えるというよりは、DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)の活動を抑えて認知機能を維持する「ボケ防止」の目的が主になります。それならなおさら、身体のメンテナンスも兼ねられる、ねるヨガの方が優秀だと思います。


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