【残高3万円】の幸福生活：他人の生活を知らなければ人は満たされる

2025/10/18 現在の各種資産状況です。

日経平均は先週終値から1.05%の下落。S&P500は1.70%のプラス、ビットコインは5.57%のマイナス、米10年債利回りは4.013%(-0.021%)、ドル円は0.40%の円高で1ドル150.55円となっています。

Hodoの運用状況としては、金融資産は先週から約338万円のプラス、比率では1.84%のプラスです。BTCで大幅マイナスのはずなのですが、純金上場信託1540が基準価格からかなり上振れしたことでプラスとなりました。乖離は収斂するはずなので、実質的な運用結果としてはプラマイ０くらいです。

今回もちょっと昔の話。前回記事（FIRE前の小さな旅：50年前のロゴと25年前の唐揚げを追って）の食堂探しで当時の住所を探していたら、当時の通帳が出てきました。記帳はたった2ページ分、卒業間際の時期のものと思われます。

発掘された通帳の記帳内容を見てみると、当時の収入は主に奨学金（月83,000円）でした。親からの仕送りはなく、残高の履歴から、少ない時で3万円を切っている月も確認できます。よくこれで無事に生きてこれたものだと、いま振り返るとヒヤリとします。

支出面では、電気やガス、そして当時の通信費などが確認できます。通信費は約11,000円で、「今より高いじゃないか!?」と突っ込みたくなる水準です。家賃は確か約3万円で手渡しだったため通帳には記載がありませんが、入金が奨学金のみであったことから、今の感覚から見れば十分「貧乏学生」だったと言えるでしょう。

実際に、当時の同級生と比べても貧乏だったような気がしないでもありません。サークルの旅行は金銭的に行けず、飲み会もあまり行かずに友達の家で飲むことが多かったです。

金がなくても「幸せ」だったのはなぜか？

ところが不思議なことに、当時のHodoは金銭的に本気で危機感を感じていた記憶が一切ないのです。貧乏だったはずなのに、当時の幸福度はむしろ高かったような気がしています。

その理由は、バイト代が「余剰資金」として機能していたからです。生活費の最低ラインは、家賃や光熱費、通信費などを合わせても奨学金の83,000円でほぼ賄えていました。生きるだけであれば奨学金で問題なかったのです。当時のバイトは週2回の家庭教師やスポットの日雇い肉体労働で、バイト代は贅沢品のための資金でした。具体的には、パソコンやゲームを買うことに使っていた記憶があります。本当に必要なものと贅沢品を明確に分けていたため、手元に残高が少なくても、精神的な不安は少なかったのかもしれません。

そして何より大きかったのは、「上の生活水準」を知らなかったことです。当時のHodoは、自分の生活水準が「高い」とは考えていませんでしたが、「極端に低い」とも考えていませんでした。周囲も同じような生活レベル、、、いや嘘だな、ちょっとだけ高い水準でしたし、それ以上に「超富裕層」どころか、普通の社会人の生活水準を垣間見る機会などありませんでした。好きなことを自由にやれていれば、それだけで満足できていたのです。つまり、「金がなくても幸せに生きていける」というのは、Hodoの過去の経験からの事実です。

幸せの敵は「知ること」にある

しかし、ここで本質的な問いに行き着きます。「当時の生活水準（奨学金8.3万円＋バイト代）に戻って幸福に暮らせるか？」残念ながら、答えはNoです。

なぜなら、その後社会人になり、貯蓄ができる生活、自由に使えるお金が増える生活を知ってしまったからです。一度生活水準を上げると下げられないというのは、程度の問題はあれど真実でしょう。今のHodoは、当時の通帳に記されていた支出レベルの生活にはもう戻れません。その後の社会人生活で経験し、慣れてしまった「快適さ」を手放すことは非常に難しいのです。

一般に、資産が多ければ多いほど幸福度が高くなると言われており、二人以上の世帯では資産2億円くらいまでが幸福度の上限（飽和点）だとされています。インフレを考慮すると、現在では2.5～3億円程度になるかもしれません。

幸福度は「比較対象」で決まる

この「2.5～3億円」という幸福度の飽和点も、結局は「普通の社会人としてそれなりに資産を築いた人」という一つの層の中での相対的な比較に過ぎません。おそらく、金のある生活を知らなければ、他人と比較することさえしなければ、人は今の環境で幸せに生きていけるのです。

つまり、人間の幸福度を決めるのは、絶対的な資産額や生活レベルではなく、「誰と、どの生活水準と比較するか」という相対的な感覚です。

FIREによって金銭的な自由を手に入れることも重要ですが、本当に幸福に暮らすためには、超富裕層の生活水準を知ろうとしたり、他の人と比較したりせず、今の自分に満足して生きて行くことが何よりも大切なのかもしれません。

他人の生活はなるべく垣間見ないように気をつけたいものです（笑）

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